2022.11.28

Asana利用事例 ~大規模案件におけるAsanaの活用法~【Asana Day】

今後のコンテンツやサービスの検討のため、ぜひ忌憚なきご意見をお寄せください
==============================================

関係者が増えタスク量も膨大なものとなる大規模プロジェクトにおいては、プロジェクトマネジメントに関する工数が増大しがちです。結果として、プロジェクトマネジャーには高い負荷がかかりやすくなります。そのようなときに検討したいのが、プロジェクト管理の負荷を低減できるツールの活用です。 

ワークマネジメントツールである「Asana」は、大規模プロジェクトの管理にも有効です。今回は、当社で実施している社内イベント「Asana Day」にて共有された大規模プロジェクトにおけるAsanaを活用したプロジェクト管理事例について紹介します。 

大型プロジェクトの概要 

今回ご紹介するのは、ある化学メーカーにおける次期インフラ環境構築プロジェクトにてAsanaを利用した事例です今回の事例の発表者は、本プロジェクトのPMとして案件全体の管理を実施していました。 

このプロジェクトはお客様のインフラ環境を大幅に刷新するものであり、対象とした領域もサーバ仮想化基盤やAzure基板、VDI、PC端末の入れ替え、ネットワークなど多岐にわたりました。また、プロジェクト期間は1年8か月と長期に及ぶものでした 

体制面でも、統括PMの下に領域ごとのPMを設置するなど、多くのメンバーが関与。具体的には、社内メンバーだけでも30名がプロジェクトに携わっており、情報連携も苦労する状況だったといいます。 

 

 大規模プロジェクトとコロナ禍の課題 

一般的に、大規模プロジェクトの難易度は高くなりがちですが、本プロジェクトも同様に様々な課題が発生しました。加えて、折しも本プロジェクトの開始時期とほぼ同時期に新型コロナウイルス禍により緊急事態宣言が発令。非常事態の中、どのようにプロジェクトを推進していくかも大きな課題となりました。 

プロジェクト規模に起因する課題 

本事例において、プロジェクト規模に起因して発生した課題は、以下の3点です。 

〇プロジェクト規模に起因する課題①:膨大なタスク量 

プロジェクト規模が大きくなると、当然ながらタスク量は膨大となります。本事例の発表者の方は統括PMとしてプロジェクト全体を把握する必要があり、担当者ごとのタスク実施状況を確認していくのに苦労したといいます。 

〇プロジェクト規模に起因する課題②:情報を集約・整理する手間 

大規模プロジェクトにおいては様々な事態が発生します。それらの情報をいち早く入手したうえで、集約・整理し適切に対応していく必要があります。また、大規模プロジェクトにおいては経営層など様々なステークホルダーへの報告作業も発生します。これらを実施していくうえで、情報を集約・整理する作業にも時間がかかりました。 

〇プロジェクト規模に起因する課題③:情報共有の負荷 

プロジェクト体制が大きくなると、情報の共有も一苦労です。社内の定例会などの場において各メンバーから報告をしてもらうにしても、メンバー数が増えると一人当たりの持ち時間は減ります。情報共有を効率的に行うことは重要です。 

コロナ禍に起因する課題 

また、コロナ禍に起因して発生した課題は以下の3点であったといいます。 

〇課題①:遠隔での進捗確認に時間がかかる 

普段であれば直接口頭で確認できるようなことも、在宅勤務だと状況が把握しにくくなります。スケジュールの空き状況を見て電話をかけても、たまたま不在であったなど電話に出てもらえないことも。遠隔で進捗状況を確認するのは思ったよりも時間がかかることでした。 

〇課題②:PMから担当者の状況が見えにくい 

加えて、担当者が置かれている状況や抱えている仕事などが見えにくいことも課題でした。社内で共に仕事をしていれば、担当者の業務量や体調、課題の有無などは把握しやすいですが、テレワークだとどうしても難しくなります。誰がどのようなタスクを行っていて、どのような問題が発生しているのか、PMから認識しにくい状況でした。 

〇課題③:メンバー同士での情報共有が難しい 

このような状況は、PMとメンバー間だけではなく、メンバー同士においても発生します普段であれば担当者同士でうまく仕事を融通しあうことも容易です。例えば、明らかに仕事を抱えているメンバーがいれば、周辺のメンバーはサポートに回ることもできます。一方で、遠隔での勤務においてはメンバー同士も状況が把握しにくくなり、そのような行動を自発的に行うことが難しくなります。 

 Asanaを使ってどうなったか 

このように様々な課題を抱える中、Asanaの導入によりプロジェクト運営にどのような変化があったのでしょうか。本プロジェクトにおいては、Asanaの活用により以下の5つの効果を得ることができたといいます。 

〇効果①:タスクの全体像や状況の一元的な把握 

管理が必要なタスクをAsanaで一覧化することで、一つの画面でタスク期限や進捗状況を把握できるように。これにより、膨大な量のタスクに対しても状況を把握しやすくなりました。 

〇効果②:情報収集の手間削減 

各タスクに対して、誰がそのタスクの担当者であり、いつまでにそのタスクを終わらせるかをAsana上で設定することで、プロジェクト全体の状況把握も行いやすくなりました。タスクの担当者がAsanaで明確化されることで、誰がタスクに対して責任を持っているかも明確です。また、Asana導入前は情報の集約・整理に時間がかかっていましたが、各タスクの担当者がAsanaに進捗を入れてくれるため、PM側で情報をまとめる作業を削減できました。 

〇効果③:進捗確認作業の削減 

Asana導入前は電話などを利用して個別に進捗確認を行っていましたが、プロジェクトメンバーがAsana上で各タスクの進捗状況を入力するようになったことで、進捗確認作業を削減。効率的な進捗確認ができるようになりました。 

〇効果④:社内定例会の効率化 

プロジェクトの定例会においてもAsanaを活用。Asanaを利用して社内定例会を実施することで、すでに情報が集約された状態から会議を行うことができるように。結果として、打合せ数や打合せ時間を削減することができました。また、各プロジェクトメンバーも社内定例会のために個別に資料を作成する必要がないという点もメリットです。 

〇効果⑤:プロジェクト課題の効率的な把握 

さらに、課題が発生しているタスクを一覧化できるように、Asana上で課題セクションを設定。課題のあるタスクを重点的に確認できるようにしました。プロジェクトの課題状況を一元的に把握できるだけでなく、プロジェクトメンバーへの課題発生状況の共有という観点でも効果的でした。 

Asanaの使い方  

本事例におけるAsanaの利用方法は以下のとおりです。 

まず、上述のとおり本プロジェクトは様々な領域にわたって対応を進めていたため、Asanaのセクション機能を利用して領域単位で区分けを行いましたそのうえで、各セクション以下にタスクを作成することで、セクションごとにタスク管理を行えるようにしました。 

各タスクについては、担当者と期限を明確にすることを意識。さらに、進捗状況を履歴として残すことで、見返したときにもすぐに経緯が分かるようにしました例えば、1週間前からどのように状況が変化しているのか、もしくは変化がないのかなども、履歴を追うことですぐに分かるようになりました。 

 

 

また、Asanaのダッシュボード機能も有効であったといいます。Asanaではダッシュボード機能としてプロジェクトの状況サマリを可視化することができます。本プロジェクトにおいては、ダッシュボード機能を使って合計タスク数や完了済みのタスク未完了のタスク、期限超過のタスクを一覧で把握できるようにしました特に、期限超過のタスク数は重点的に対応が必要であるため、期限超過の発生状況を可視化したことは効果的だったそうです。 

加えて、ダッシュボードの各情報についてもセクションごとに表示できるように。どのセクションにおいて課題が発生しているのか一目で分かるようになりました結果として、重点的に対処しなければならない領域がどこであるのか、把握しやすくなったそうです 

 Asanaを使用して良かった点と懸念事項 

本事例の発表者の方が感じた、Asanaを利用してよかった点と懸念事項は以下のとおりです。 

よかった点 

  1. 業務効率向上打合せがスムーズになったり、情報収集が効率的になったりと、全体的に、業務効率が向上しました。 
  2. 全体共有の場所構築:Asanaを利用することで、Asanaを見ておけば、おおよそのタスクの情報がまとまっているという場所を作れたという点もメリットです。 
  3. タスク責任の明確化タスクをだれが、どういう状況で、いつまでに終わらす予定か、つまり「責任が誰にあるか」が管理しやすくなりました。 

懸念事項・今後改善したい点 

  1. 複数ツールの使い分け:情報連携ツールが複数ある場合には、それらをどのように使い分けるかが課題となります。 
  2. 更新頻度が低い人も:Asanaを頻繁に更新している人もいれば、なかなか更新してくれない人も。どうしても人によりツール利用頻度に差が生じます 
  3. ツールの浸透:今回、Asanaをプロジェクトの途中から利用したこともあり、プロジェクト内での浸透が難しかった部分もありました。 

Asana導入のポイント 

これらのメリット・デメリットを踏まえ、発表者の方が感じた「プロジェクトをAsanaに導入する際のポイントは以下のとおりです。 

  1. 大規模プロジェクトには特に効果的
    今回Asanaを使ってみて、参加人数やタスク数が多いプロジェクトにおける効果は高いという認識を持ったそうです。Asanaの導入により、情報共有がスムーズになるほか、業務効率化にもつながりました。
  2. プロジェクトメンバーに使ってもらうために
    プロジェクトメンバーへうまくAsanaを使ってもらうためには、できればプロジェクト開始前にツールとしてAsanaを利用することを前提としたプロジェクト管理ツールを作成することがポイントとなります。情報共有ツールとして同じツールを全員が使うことが重要であるため、ルール化が必要です。
  3. 他の情報共有ツールとのすみわけ
    Asanaは特に、タスク管理、状況/対応履歴管理として利用するのが効果的でした。一方で、細かい指示や連絡はTeams、Slackでチャットやスレッドを利用するのがよいと感じられたそうです。上記で紹介したルール化においては、Asanaの利用範囲を定めることもポイントとなります。 

今後の活用に向けて 

発表者の方は、今後Asanaの更なる活用に向けて以下のような取り組みを進めていきたいと考えているそうです。 

  • 顧客や協力ベンダーも含めてAsanaを活用 
  • プロジェクト利用におけるAsana活用ノウハウのテンプレート化 
  • 積極的なAsana利用の意識付け 
  • プロジェクト内で各自にあったAsana活用の検討 

今回のプロジェクトでは社内メンバーのみでAsanaを利用しましたが、顧客や協力ベンダーなど利用範囲を広げていきたいとのことでした。一方で、顧客も含めてAsanaを利用する際には注意しなければならない点も。例えば、顧客側から大量にタスク登録をされてしまう可能性も留意し、タスクの登録にルールを設けるなどの対応も必要でしょう。 

まとめ 

今回は、当社の社内イベント「Asana Day」において共有された、大規模プロジェクトにおけるAsanaの活用事例について紹介いたしました。 

当社では、Asanaに興味がある方に向けて、Asanaを手軽に体験できる無償1カ月トライアルサービスを提供しています。本トライアルでは、Asanaの「Premium」「Business」「Enterprise」のすべてのプランを30日間、無償で利用きます。加えて、当社のAsanaスペシャリストによるサポートを受けることも可能です。Asanaに興味があるものの、いきなり導入するのはハードルが高いという場合は、ぜひ一度トライアルの実施を検討してみてください。 

======================================

今後のコンテンツやサービスの検討のため、ぜひ忌憚なきご意見をお寄せください
※こちらにご記入いただいた内容は外部公開はされません
※お問い合わせフォームではございませんので、回答が必要なご質問については営業/ 当社サポートまでお問い合わせください

Asana導入は
日商エレクトロニクスに
お任せください
専任スタッフが
日本語でサポート

Asanaスペシャリストがお客様の理想のワークスタイルを
実現できるようしっかりと支援いたします。

30日間無償トライアル

お問い合わせ